日吉神社の御神幸祭は、江戸時代から続くお祭りです。
寛文4年(1664年)に、神社が現在地に遷座されたことを機に、五丁組は丁山を繰り出して祭りに参加したと伝えられています。
五丁組の若衆は、朝くねりでは丁山を曳き、夕くねりで神輿を担ぐという強者たち。
この猛者たちも、令和2年は”白丁”という白い装束で、粛々と行列に奉仕してくれました。
1トンと言われる重厚なお神輿に代わって・・・
今年は秋田杉の小さなお神輿。神様をそーっとお運びしなくてはなりません。
”覆面”と呼ばれる、マスクはコロナウイルス感染防止の為でなく・・・
神様に、失礼がないように、息を吹きかけないように着用します。
奉書紙と麻でつくられています。
中川原組の人を先頭に、五丁組の人たちが交代交代で、神様を奉戴します。
静かに、静かに・・・
例年の”総括責任者”は、猿田彦さんの床几持ちのご奉仕でした。
どの顔を見ても、神輿奉仕の重鎮たち・・・
令和2年の御神幸を、決して忘れることはないでしょう。
「唐櫃(からひつ)」には、御旅所で神様にお供えする大切な供物が納められています。
「錦蓋(きんがい)」は、いざという時に神様をお隠しする幕。
いつも聞きなれている太鼓も、いざ叩くとなると最初はちょっと戸惑ったようですが、すぐに小気味よいリズムを刻んでいました。
今年は、規模を縮小しての行列ですが「猿田彦講中旗」「日吉神社名旗」「錦旗」「賽銭箱」なども欠かすことが出来ません。
行列は、粛々と進んで行きます。
沿道からは、神輿の仲間が声援を送りますが、皆さん真直ぐ前を向いて、進んで行きます。
静かに、静かに・・
子供たちも、お父さんの姿を見つけて、笑顔で声援を送ってくれました。
お父さんからも、ちょっと笑顔がこぼれます。
無事に、神社に到着。
猿田彦さんに先導され、いつもの通り社殿んを三巡します。
来年は、勇壮な蔵入りが出来ますように・・
願いを込めて、ちょっとだけ・・・
着輿祭、御霊遷が行われ、令和2年の御神幸祭は静かに幕を閉じました。
最後に、車夫さんと朱大大傘のご奉仕の方々、ありがとうございました。
お蔭様で、宮司も心地よく、神様のお供をすることが出来ました。
五丁組の皆さまのご奉仕に心より感謝を申し上げます。